AOPY の世界遺産訪問報告
                                                               クロアチア旅行記(2)
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バレエの先生と俳句の先生



  

ザグレブに到着する前にスンチカさんにスロヴェニアにお住まいのヴィシニア先生のお母上、ディナ・レンツィアさんにお会いするように言われました。彼女はブレッドにお住まいで、バレエの先生であられます。日本でバレエを教えた事もあり、スンチカさんの友達が日本から来るというので日本が懐かしくなり、会いたがっているとのこと。ブレッド湖畔のカフェで待ち合わせをしお会いしました。御歳、70歳ぐらいでしょうか、非常に気品があって凛々しいお姿をされていました。本当に美しい町にお住まいですね。と言うと、彼女もこの土地を大変気に入って、ザグレブへはもう戻らないとのこと。ブレッド湖に面した教室にお邪魔すると多くの生徒さんが練習に励んでいました。一番印象に残ったのは練習の最後にみなさんそろって英語、フランス語、ドイツ語そして日本語など7カ国語で「ありがとうございました」とお礼を言っていた事です。将来外国で活躍できるようになる事を想定しているのだそうです。近い将来、この美しい湖のほとりから多くの素晴らしいバレリーナが世界に羽ばたいていくことになるでしょう。

     
レンツィア先生(左)


ブレッド湖


ブレッド湖畔で開催されたレンツィア先生のバレエ教室の発表会
   grace of swans
   reflecting on the lake
   of a dream danc
e      
                (白鳥(しらとり)の 湖畔に映える 夢の舞)


それから3日後、僕はスロヴェニアを後にし、ザグレブに到着。ホテルにチェックインして間もなく、スンチカさんとヴィシニア先生がロビーまでわざわざ迎えに来られました。スンチカさんが僕の事をどのように説明したのかは知りませんが、ヴィシニア先生は僕が俳句を作る人だと勘違いされているような感じでした。確かに、スンチカさんへのメールに一句添えたりはしていましたが、それはよくある単なる遊びみたいなもので、そんな高尚なものではありませんでした。「あのー、俳句はあまり作ることはなかったんですが・・・・」とヴィシニア先生に言うと、「じゃあ、これから作りなさい。一日一句。頭の体操にもなるわよ。」とおっしゃり、あとで俳句を書き留めるノートを頂きました。「日本に帰っても俳句を作って、これに書きなさい。」ということでヴィシニア先生は僕の俳句の先生になったのでした。
                     ザグレブにて(2003年6月19日)


左からスンチカさん、新聞記者の方、ヴィシニア先生


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