AOPY の世界遺産訪問報告
 
















概要:
今から約6000年前〜2850年前までアルプス山脈周辺の湖畔、湿地、川辺などの上に造られた杭上住居の遺構。丸太で沢山の支柱を打ち、その上に住居が作られた高床式の構造になっていた。登録物件はスイス(56)、イタリア(19)、ドイツ(18)、フランス(11)、オーストリア(5)、スロベニア(2)と合計6カ国(111)に及んでいる(カッコ内は登録件数)。
現在では遺跡のほとんどは水没しており、わずかな残骸しか残っていない。ドイツ、ウールディンゲン=ミュールホーフェンのボーデン湖畔に杭上住居を再現した博物館がある。


































































































































































































































































































































概要:
ドイツ、バイエルン州南部ロマンティック街道のはずれにあるキリスト教会。1738年、この地のある農夫が持っていたキリスト像が当然涙を流したという奇跡から多くの信者が集まるようになり、小さな礼拝堂が建てられたのが始まり。現在の教会は1745年に着工され、1754年に完成した。設計はドミニクス・ツィンマーマン、天井画は宮廷画家ヨハン・バプティスト・ツィンマーマンの兄弟によるものである。壮麗なロココ様式の内装で有名。


















































































































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6000年前の湖上住居跡

アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群

★★★★  2017年6月訪問

感想:
ヨーロッパにおいて最初の農耕定住者は、約6000年前の旧石器時代にアルプス山脈周辺の湖のそばに現れたそうです。彼らの多くは水際に集落を築き、水上に住居を作ることによって農地のための土地を節約したと言われています。また外敵への警戒、さらには水上交通を容易にして活発な取引を行うためでもあったそうです。漁業に関してはむしろかなり後になって行われたとのことです。その後長い年月を経て、2850年前の青銅器時代に入ってから、人々は内陸部へと移住していったそうです。彼らの杭上住居や生活用品はその後水の中に消えていき、誰の手にも触れることなく長い年月を経て、現在発掘されたということです。従いまして、この世界遺産は実物がほとんど残っておらず、しかもわずかな遺構は湖底にあったりしますので、非常に訪問しにくい物件であります。何しろ何千年も前の木造の住居で、しかも湖や湿地などの上にありましたので無理もありません。そこで杭上住居を再現した博物館を探し当て、今回の旅の途中に立ち寄ったというわけです。今回訪れた杭上住居の博物館は、ドイツ南部のボーデン湖畔にあるウールディンゲン=ミュールホーフェンという小さな町にありました。この長ったらしい名前の町はとても小さな町ですが、たいへん賑わっている海水浴場(湖ですが)がありました。僕が訪れたときも湖畔の広場で何かのイベントが開催されていて、沢山の出店がありたいへん賑やかでした。そのすぐそばに杭上住居を再現した博物館の入り口がありました。訪れてみますと、意外なことに随分整備されていて、丸太で組んだ杭上住居もちゃんとボーデン湖の湖上に造られていて、なかなか素晴らしい光景が広がっていました。住居の数は20〜30ほどあって、家と家との間には長い橋が掛けられ、湖上を歩けるようになっており、ちょっとしたアドベンチャラスな雰囲気を味わうことができました。また家の中も当時の様子が再現されていて、6000年前のお宅におじゃましている感じがしました。特に食生活や衣服作りの様子、さらには宗教的な儀式の様子などとても興味深いものばかりでした。住居は何だか日本の古代にもあるような造りで、原始の人々はどこの地域でもみなさん同じような発想だったのでしょうか?旧石器時代のヨーロッパ人の杭上生活者の様子を、大人も子供も楽しみながら学べるようになっていました。ボーデン湖の心地よい風に吹かれながら湖上住居を訪れて、旧石器時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥りました。

アクセス:マウルブロンからシュトゥットガルト、ライヒェナウ島経由でレンタカー。


ボーデン湖に6000年前の杭上住居を再現。


ちゃんと歩けるようになっています。


高床式の住居。


6000年前にタイムスリップした感じがしました。

  
何だか日本の古代の家と似ていますね。              家の前には解説文もありました。


湖に落ちないよう気をつけてください。


湖上に浮かぶ出雲大社といった感じです。


再現した湖上住居はかなりの規模でした。


当時の生活の様子。


これは祈祷をしているのでしょうか?横になっているのは死者かも?


当時の衣装。


ちょっと変わったテーマパークといった感じです。


今でも、コテージとして利用したらいかがでしょうか?


丸太で組んだ藁ぶきの屋根。


住居の内部。意外と豊かな暮らしぶり。


住居の内部。


これはかまどでしょうか?


次なる家は・・・。


これですと何年も経つと土台が腐っちゃいますね。


これらの細長い小舟で交易に出ていました。


1kmぐらい離れた駐車場のヴィジター・センター。高床式になっていてなかなか洒落ていますね。


ロマンティック街道を彩る「天から降ってきた宝石」

ヴィース巡礼教会
★★   1993年6月、2017年6月訪問

感想:
この世界遺産物件は1993年に訪問して永らくこのHPに載せていたのですが、いかんせんまともな写真がなく、また記事も少なく、早く更新しなければと思っていました。93年当時は、まだ「世界遺産」という概念を知らなかったので、あまり気に留めていなかったということもありましたし、写真もデジカメではありませんでした。ロマンティック街道の途上にあるということで、小さな教会の割には日本人にも有名で、たいへん人気のある教会だけに恥ずかしい思いをしておりました。今回の旅ではウィーン〜チェコ〜バイエルン地方と来て、ヴュルツブルクからロマンティック街道を通らないで、大回りをしてバーデン州をめぐり、概ねファンタスティック街道に沿って南下し、ボーデン湖沿いにフュッセンまでといった感じのコースでやって来ました。そこからノイシュヴァンシュタイン城を訪れて、オーストリアのザルツブルクへ抜けるという旅程でしたので、ついでに24年ぶりにこの教会に立ち寄ったというわけです。その辺の旅の様子は、「旅の随筆:AOPY中欧を走る!」で詳しくお伝えいたします。
前回も同じ6月に訪れましたが、その時は早朝でしたので朝もやの中から教会が姿を現し、とても感動いたしました。今回はちょうどお昼過ぎで日差しも強く、真っ青な空と牧草地の燃えるような緑に薄いピンクの教会の壁が美しく映えていました。教会を見学中ミサが始まり、しばらく傍らで様子を見学させていただきました。壮麗なロココ調の内装とも相まって、とても厳かな雰囲気に包まれていました。この教会が世界的に有名になり、世界遺産にまで単体で登録されている理由とは主に二つの理由があると思います。まず、この教会が造られたいきさつで、1738年、地元の農夫が木製の「鞭打たれるキリスト」像を貰い受け、数日後このキリスト像が涙を流したという奇跡が起こりました。この「ヴィースの涙の奇跡」の噂は瞬く間に広まり、多くの人々がこの村に集まるようになりました。2年後の1740年には小さな礼拝堂が作られ、その後も訪れる人々が後を絶たず、もはやこの小さな礼拝堂だけでは信者たちを許容できないようになってしまい、現在の教会を建設するに至ったということです。やがてこのヴィース村はヨーロッパでも有数の巡礼地になっていったそうです。このような奇跡に満ちた伝説が、より一層この教会を神秘的なものにしているのではないでしょうか。もう一つの理由としてはその内装の豪華さです。このように特に何もないのどかな田舎の牧草地の真ん中にポツンとある小さな教会ですが、初めて中に入った時は余りにも豪華な内装で、その意外性にたいへん驚かされたのをよく覚えています。その美しさではヨーロッパでも屈指の教会であり、特にミュンヘンの宮廷画家、ヨハン・バプティスト・ツィンマーマンによるフレスコ天井画は、「天から降ってきた宝石」との異名を持っているそうです。神秘的な伝説と、眩いばかりのロココ調の内装は、この教会が永遠に信者のみならず、人々の心をとらえているのだということを実感いたしました。

アクセス:フュッセン郊外のホルン村からホーエンシュヴァンガウ経由でレンタカー。


ノイシュヴァンシュタイン城からロマンティック街道を北上。あれ?日本語ですね。


いよいよ、ヴィース村に近づいて来ました。


ヴィース巡礼教会。

  
教会の入り口にはご丁寧に世界遺産の看板が掲げられていました。

  
壮麗なロココ調の内装。                        大理石をふんだんに使用した祭壇。

  
柱の飾りつけも細部にいたるまで豪華。              壮麗な天界を描いたフレスコ画の天井。

    
パイプオルガンの上は天国の扉。         金箔もふんだんに使用されています。

     
右は天使の装飾が施された説教壇。真ん中の赤い色はキリストの流した血の色を表しています。

  
訪れたときは厳かなミサが行われていましたが、たった今終了いたしました。


主祭壇に祀られた、「鞭打たれるキリスト像」。このキリスト像が涙を流しました。


教会の裏手。

    
近くにあった最初の小さな礼拝堂。        礼拝堂内部。


礼拝堂の天井部分。


ヴィース教会の周辺はこのような牧歌的な風景が展開していました。


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