AOPY の世界遺産訪問報告
 















概要:
アイスランド南部、ウェストマンナ諸島付近で、1963年11月に海底火山の噴火によって誕生した島。以来、人間の干渉を一切受けない動植物の生態系などの進化の様子を研究するため、一般の人の島への上陸は禁止されている。




















































































































































概要:
アイスランド中部、大西洋中央海嶺が地上に露出している部分。「ギャウ」と呼ばれるユーラシア・プレートと北米プレートの境界線による大地の割れ目を見ることが出来る。またこの地は西暦930年、世界で初めて民主議会が開かれた場所としても有名。アイスランドを代表する景勝地である。































































































概要:
アイルランドの西、ケリー州の16kmの沖合いにある岩山の孤島。西暦588年にケルト人によって修道院が作られた。現在は無人島で、遺跡保護と海鳥などの自然保護の観点から、島への渡航は制限されている。



























































































































概要:
アイルランド東部、首都ダブリンの北約60kmの地点にあるボイン川付近の渓谷に存在する先史時代からの遺跡群。最も有名なものは、ニューグレンジ、ノウス、ドウスの各墳墓。構造上、天文学的な意味も持っていることも指摘されていて謎も多い。ニューグレンジ、ノウスの各墳墓は個人での立ち入りは禁止されている。アイルランドで最も人気のある観光地となっている。











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海底火山の噴火によって出現した禁断の島
スルツエイ

★★★★★  2011年7月訪問
感想:
世界遺産訪問を長くやっておりますと、アクセスが非常に困難な物件に行き着いてしまうことがあります。このスルツエイはその最たるもので、何しろ人間の上陸が一切禁止されていて、当然船や航空機の定期便のようなものもありません。唯一あるとすれば飛行機をチャーターして上空から島を観察するというもの。島が誕生して以来、人間という外的な要因を一切排除し、生命や地質がどのように進化していくのかといった、壮大な研究が行われているのだそうです。そう言えばアイスランドって世界の孤島みたいな国ですので、あまり混血などが行われていないと言う事で、遺伝子研究の重要な対象となっているそうですが、それと良く似ています。とりあえず、地元の小さな飛行機会社にアクセスし、レイキャヴィク市内にある飛行場の一角にある門のところで待っていると、Tシャツにジーパン姿の学生風のお兄ちゃんがやって来ました。最初、アルバイトの人かと思ったら、なんとパイロットでした。おいおい大丈夫かなと思いながら、恐る恐る小型プロペラ機に乗り、スルツエイを目指しました。乗っているうちに、なかなか腕のいいパイロットであることがわかり、しかもとても親な方でした。上空からかなり接近してスルツエイの火口を見ることができましたが、それは想像以上に素晴らしく、手付かずの自然がダイナミックに躍動していました。それは旧約聖書の「創世記」の中の天地創造の一節を彷彿とする光景が展開していました。創造主なる神は天地を創った後、人間を創造し、「地を治めよ」と仰せになられましたが、人間はそれを誤って理解し、共生よりも支配することを選んだために、今日の自然破壊という結果をもたらしたのではないでしょうか。上から君臨するのではなく、仕えよというイエスの言葉や、ユダヤ教の教えにもあるように、最後に創られた人間よりも先に創られた先客が存在している事を、僕達は学ばなければならないのではないでしょうか。
アクセス:レイキャヴィク市内の飛行場から小型機をチャーター



チャーターした飛行機とパイロットのお兄ちゃん。なかなかいいヤツでした。


安全運転でおながいしまつ。(●^o^●)


ついにスルツエイに到達。


ベロみたいな部分が見えます。溶岩が流れ出たのでしょうか?


もっと近寄ってください。


うおー!大地が躍動しています。


火口がはっきりと見えてきました。


素晴らしい光景でした。一生の思い出に残る物件でした。


レイキャヴィクの港の公園で見つけた、1964年からのスルツエイの変化の様子を示すプレート。


北の果てに広がる地球の裂け目

シングヴェトリル国立公園

★★★★   2011年7月訪問
感想:
アイスランドは火山の噴火によって誕生した島。空港を降りてレイキャヴィク市内に向かうバスの車窓からは、ごつごつとした火山岩や溶岩が見渡す限り広がり、荒涼とした独特な光景が展開していました。中でもこのシングヴェトリル国立公園は、躍動する地球の鼓動を感じられる場所ではないでしょうか。しかも、首都レイキャヴィクからバスでわずか小一時間ほどの場所にあり、グトルフォスの滝やゲイシール間欠泉などと共に「ゴールデン・サークル」と呼ばれるアイスランドで最も人気のある観光コースの一部となっています。その最大の特長は「ギャウ」と呼ばれる地球の裂け目。北米プレートとユーラシア・プレートがお互い逆の方向へ移動しているため、大地が引き裂かれる劇的な光景が目の前に広がっています。従いまして、このアイスランドの島は毎年約2.5cmづつ東西に拡張しているのだそうです。ギャウの部分は観光客も歩けるようになっており、本来は海底でしか見ることの出来ない大陸のプレートを見ることが出来ます。その境界はかなり高い断崖絶壁になっており、自然の脅威と迫力に圧倒されました。この壮大で神秘的な自然の前ではいかに人間が小さな存在であると言う事、さらには自然への畏怖を感じられずにはいられませんでした。またこの地は西暦930年、世界で最初の民主主義議会が設立され、憲法が制定された場所で、1944年にアイスランドが独立した際、この地で独立宣言がなされました。このように、シングヴェトリル国立公園はアイスランドで最も重要な場所となっているのです。

アクセス:レイキャヴィク市内からバス


向かって左側がユーラシア・プレート、右側が北米プレート。

  
まさに地球の割れ目。                        絶壁が迫っています。

  
かなりの迫力でした。                         ギャウの部分を歩いてみました。


すぐそばにある、シングヴェトリル教会。





絶海の孤島に存在する廃墟の修道院
スケリッグ・マイケル
★★★★★  2011年7月訪問
感想:
レンタカーを借りてアイルランドをくまなく周りましたが、このケリー州は風光明媚な海岸線が多く、一番気に入った地方です。中でもスケリッグ・マイケルは以前からどうしても訪れてみたかった物件。この島は現在、一日の渡航人数を制限しており、島へ渡る船も、アイルランド政府が発行した特別なライセンスを持った者にしか許可されていません。まあ、もっとも、小型船でしか島へ着岸出来ませんが・・・。小型船ため、少しでも天候が悪いと出航不可能になってしまいます。この地域は一日の天気が目まぐるしく変わり、晴れたかと思ったら雨が降り、かと思っていると、すぐ晴れたりと、この世界遺産訪問は非常に気難しい天気との戦いです。特に風が強く、雨が降っていなくても、海がシケることが頻繁にあり、小型船だけに非常に揺れますので、船酔いしやすい方は要注意です。実際に僕が乗った時にはある女性の方がゲーゲー吐いておられました・・・。それだけに島に上陸した時の感動はひとしおで、1500年も昔、この地に修道院を築いた人々の苦労はいかばかりかと想像せずにはいられませんでした。そればかりか、修道士たちはヴァイキングなどに襲撃されたりして、想像を絶する苦難の道を歩んできたのだそうです。その辺の歴史についてはポートマギーの港に「スケリッグ・マイケル・エクスピリアンス・センター」がありますので、詳細な映画や資料を見ることが出来ます。
アクセス:ケリー空港からポートマギーまでレンタカー、そこから船


まさに絶海の孤島と言うにふさわしい、スケリッグ・マイケル。右は「泣き叫ぶ女性の岩」。


ポートマギーの港を出航。とても小さな船です・・・。


いよいよスケリッグ・マイケルが近づいて来ました。


ついに島に上陸。小スケリッグ・マイケルを望む。


険しい階段を登って行きます。

  
荒波を超えてやって来た修道士の人々。             僧房の中で祈りを捧げる修道士。

  
石を積み上げて僧房を作る修道士。                ヴァイキングに襲われる修道士。


謎と伝説に彩られたケルトの土地
ボイン渓谷の遺跡群
★★★  2011年7月訪問
感想:
アイルランドといえばケルトの文化。非常に神話的で謎が多いため、旅をしていてもロマンを感じます。その昔、ケルト人がこの地にやってきてから独自の文化を育んできました。アイルランドの教会などの造りは大体黒や灰色の独特な石造りの建築で、明らかに大陸ヨーロッパの文化とは異なっていることを感じます。そのケルト文化の聖地とも言える地域がこのボイン渓谷なのです。このボイン渓谷にある遺跡群の中で最も有名なニューグレンジは今から約5000年前に建設されたと言われ、エジプトのギザのピラミッドよりも500年ほど古く、ストーンヘンジよりも1000年古いそうです。古いケルトの伝説では、「妖精の塚」と呼ばれ、ケルト族の神の一族であるダーナ神族が住んでいるという伝説があります。後からやって来たケルト人達はこの遺跡をケルト人の視点から神話的に描いたのではないかと言われています。しかし、文字による記録がないために謎の部分が多く残されています。ニューグレンジとノウスの遺跡は個人では入れないため、まずボイン川沿いにあるウェルカム・センターに行き、ガイド付きのツアーを申し込みます。待っている間、館内の展示品や詳しい資料を見ることが出来ます。ニューグレンジに入ってみますと細く低い通路の先には十字型の部屋があり、冬至の日にその通路から太陽の光が差し込むようになっていました。ツアーではガイドの人が懐中電灯を使って疑似体験をしてくれました。内部は非常に狭いためにツアーのグループは10人程度でしたが、その中の多くはアメリカやカナダなどから来たアイルランド系の方々が多かったです。アメリカ人の多くは学生のとき夏休みを利用してヨーロッパへ自分のルーツを辿る旅に出かけるそうですが、僕が出会ったアラスカから来たという旅行者の方は、自分の曽祖父がこの地方からの移民であり、自分のルーツを探るために旅をしているのだと仰っていました。従いまして、このボイン渓谷はアイルランド人のみならず、世界中に散らばったケルト系の人々の心の故郷である事を強く感じました。
アクセス:北アイルランド(イギリス)のポートラッシュからレンタカー


ニューグレンジの丘からボイン渓谷を望む。羊の群れが数多くありました。


ニューグレンジ


入り口部分。ここから狭い通路を入っていきます。内部は撮影禁止。


まるで空飛ぶ円盤のよう・・・。


土台の部分の巨石。渦巻きの文様です。


「妖精の塚」に妖精が降臨・・・。


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