AOPY の世界遺産訪問報告
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ザダルにて



  ザグレブに別れを告げ、プリトヴィッツェ国立公園を訪れた後、ダルマチア地方の玄関口、ザダルに到着しました。この町はアドリア海に面した美しい中世の町です。ホテルにチェックインすると、レセプションに伝言が入っていました。トミスラヴ=マリイァン=ビロシェニッチさんが会いたがっているとのこと。どうやらスンチカさんが僕の事をビロシェニッチさんに言ったようでした。彼はこのザダルの新聞社の重役で、クロアチアでは有名な俳人です。数多くの著書も発表されています。例のNHKの番組にも出演されたお一人です。とてもダンディーなおじさまで、僕にも大変親切にしていただきました。

 

この町でも地元のテレビ局の方が取材に来られ、ザグレブの時と同じように旅と俳句の事をインタビューされました。二度目はもう慣れたものでした。彼はザダルの町をはじめ周辺のニン、スターリグラードなど、色々なところへ案内し、それぞれの町のお友達に紹介して周っていただきました。NHKの番組に出演された方もいらっしゃいました。

  彼は30年も前に俳句に出会い、俳句の無駄を徹底的に省略し、シンプルで短い形式に見せられ、とても好きになったそうです。それはガンガと呼ばれるこの地方独特の、詩を叫ぶような歌と形式がよく似ているからだそうです。ちょうど詩吟のもっと強烈なもののような感じでしょうか。この美しいザダルの町も、1991年のユーゴ内戦の時に徹底的に破壊されました。ビロシェニッチさんはユーゴ内戦の折、大変心を傷つけられ、一時は全く俳句を作れなくなってしまったそうです。内戦中彼はイズ島の別荘に引きこもり、美しく静寂な環境に身をおき、徐々に俳句を作っていったそうです。勇気を出して当時の事を詠むことによって、徐々に戦争の事に区切りを付けることができ、心の平穏さを取り戻していったそうです。あの時は俳句によって救われたともおっしゃっていました。周りの自然を見つめ、俳句を作ることによって、自然との係わり合いを悟ったとおっしゃっています。また、俳句を作っているとき「無」を感じる事が出来るとも言われました。それは本当の心の平穏だと言えるでしょう。ヴィシニア先生も、「俳句は心の平穏さをもたらしてくれ、言い換えれば子供のような純粋な気持ちになった時、俳句が生まれるのです。それが俳句の持つ魅力であり、俳句の持つ力なのです。」とおっしゃっていました。

 

ある人は戦争で負った心の傷を癒すために、ある人は過去の辛い強制労働のころの思い出を断ち切るために、そしてある人は純粋に楽しむために、俳句は日本から遥か彼方、バルカン半島の国々の多くの人々を魅了しているのです。
     walking on Zadar
    the sea breeze beckoned me
    an ancient town

            (潮風に 誘われ出でし 古都の海)

                     ザダルにて (2003年6月23日)



ちょうど、ローマ教皇来訪でヴァチカン国旗が掲げられていました。

  
インタビューを受けるビロシェニッチさん。

  
海に関する俳句を得意とするビロシェニッチさん。           聖ドナ教会

  
ビロシェニッチさんご夫妻                         ザダル旧市街にある時計塔






AOPY来訪を告げる地元の新聞



こちらは雑誌


ザダルの夕暮れ  みなさん本当にお世話になりました。Hvala!!

クロアチア 
みんなも行って 
クレアチア
 (^^;


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